皆さん、一般NISAとつみたてNISAはご存じですか?将来のための資産形成を非課税で運用できるため、世間に浸透してきているこの一般NISAとつみたてNISAですが、2つ同時に口座を持つことができるのか気になりますよね?
結果から話しますと、この一般NISAの口座とつみたてNISAの口座を同時に開設することはできません。
え?じゃあ、1,320万円の非課税枠で運用するなんかウソじゃん!
そう思う方もいるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
ちゃんと「裏技」はあるので安心してくださいね。しかも要点を抑えれば誰でも簡単に1,320万円の非課税枠を手に入れることができますので、最後まで読んでいただければ幸いです。
この記事では、
- 一般NISAとつみたてNISAそれぞれの投資可能額
- 1,320万円の非課税枠を手に入れる裏技
について解説してきます。
一般NISAとつみたてNISAの投資可能額
まずは、一般NISAとつみたてNISAの投資可能額について確認していきましょう。
一般NISA口座で買い付けることができる金額の上限は年間120万円です。最大でも5年間運用なので、120万円×5年間で600万円の範囲内で運用することができます。
※2024年からはNISA新制度により2階建ての構造になり、1階部分は金融庁の基準を満たしたつみたてNISAと同じ商品で構成され、2階部分は株や投資信託など今までの一般NISAと同じ商品で構成されます。1階が20万円、2階が102万円合計年間122万円が投資可能額になります。
2024年とまだ先の話ですが、NISA制度の仕組みはコロコロ変わるので、早く一般とつみたての境目をなくして、皆さんが切に願う非課税運用期間の恒久化へ移行してほしいものです。
つみたてNISA口座で買い付けることができる金額の上限は年間40万円です。最大20年間の運用なので、40万円×20年間で800万の範囲内で運用することができます。
※こちらのつみたてNISAも、NISA新制度により商品を新規で購入できる期間が2037年から2042年へ5年間延長されています。
一般NISAとつみたてNISAについて詳しく書いた記事はこちらになりますので気になった方はチェックしてみてください。
「NISA」「積立NISA」はお得な制度って聞いたことがあるけど仕組みは分からないなんて人も多いと思います。最近CMで「NISA」というワードを聞く機会が増えてきました。いざ始めようとしても、投資初心者にとって知識がない状態だと[…]
1,320万円が非課税ってホント!?
一般NISA口座で最大600万円、つみたてNISA口座で最大800万円非課税でできることが分かったと思います。
つみたてNISAの方がたくさん非課税で運用できるじゃん!っと思った方はちょっと待ってください。
確かにつみたてNISAは最大800万円の非課税枠があるのですが、運用期間に注目してください。
20年間と比較的長期に渡って積み立て投資で資産運用するのがつみたてNISAの特徴ですが、買い付けができる期間は一般NISAとつみたてNISA共に限られています。
一般NISAの新規で買い付けが可能な期間は2014年~2028年までの15年間なのに対し、つみたてNISAの買い付けが可能な期間は2018年~2042年までの25年間です。
つまり、先につみたてNISAから始めてしまうと、20年が過ぎたころにはNISA口座での買い付けができないということです。
逆を返せば、一般NISAの非課税運用期間が終了した後でも、つみたてNISAの買い付けが可能な期間内であれば、つみたてNISAを始めることができるんです。これが1,320万円の非課税枠を手に入れる「裏技」です。
次は、1,320万円の非課税枠を手に入れる具体的なポイントを解説していきます。
つみたてNISAの買い付け可能な期間が2042年までなので、まず、一般NISA口座を先に開設します。
2020年~2024年までの5年間運用したと想定し、この時点で600万円の非課税枠を手に入れましたね。
一般NISAとつみたてNISAは同時に持つことができないので、一般NISAで運用した商品は現在の株価に関わらず、
- 売却するか
- 課税口座へ移す
- ロールオーバーする
以上の3択になります。
この3つのうち次のステップ、すなわちつみたてNISAの開設へ移行できるのは「売却する」「課税口座へ移す」の2択になります。
せっかく非課税で運用してきた商品でも、最後に課税口座へ移してから売却してしうと、20.315%が課税されてしまうため、購入時に対して商品がある程度成長しているのであれば一般NISAをやめるタイミングで売却をおすすめします。
逆に、商品の価値が下がってしまっている場合は、無理に売却せず課税口座へ移すかロールオーバーをおすすめします。
非課税で運用できたとしても商品の価値が下がっている状態で売却したら、あなたの資産は減ってしまって意味がないですからね。あくまでも運用益に対して非課税であるということを忘れずに!
また、ロールオーバーに関しても注意が必要です。
ロールオーバーは更に5年間、株や投資信託を非課税で保有できる仕組みなのですが、ロールオーバー利用中は新たにつみたてNISAを始めることができません。
つみたてNISAとロールオーバーを併用できるのであれば資産運用の幅は広がると思うのですが、今のところそのような併用はできないので注意してくださいね。
ロールオーバーについて詳しく知りたい方はこちもチェックしてみてください。
株式や投資信託の運用益が非課税になるお得なNISA(ニーサ)制度、少額投資非課税制度をご存じですか?つみたてNISAは最長20年運用できるのに対し、NISAでの運用は最長5年間と短い期間でしか運用することができません。そこで[…]
保有している商品を売却か課税口座へ移した後は、つみたてNISA口座の開設です。
2025年~2042年の18年間がつみたてNISAで新たに商品を買い付けることができるので、18年×40万円で720万円の非課税枠を追加で手に入れたことになります。
結果トータルで一般NISA分の600万円とつみたてNISA分の720万を足して1,320万円の非課税投資枠を手に入れることができました!

- 一般NISA口座の開設
- 一般NISA終了後は「売却する」「課税口座へ移す」を選択する
- つみたてNISA口座の開設
- 1,320万円の非課税投資枠ゲット!
非課税期間終了後、NISA口座をそのままにしていくとどうなる?
先ほど、NISA口座で非課税期間が終了した商品は以下の
- 売却するか
- 課税口座へ移す
- ロールオーバーする
の3択から選ぶと説明しましたが、そのままの状態でほったらかしにしてるとどうなると思いますか?
答えは、自動で「課税口座」へ移動することになります。
自分の意志は関係なく自動で課税口座へ移されるので、あらかじめロールオーバーするか売却するかを検討し手続きをすることをおすすめします。
さいごに
一般NISAとつみたてNISAで合計1,320万円の非課税枠で運用する裏技を紹介してきました。
まずは、1,320万円の非課税投資枠を手に入れるおさらいです。
- 一般NISA口座とつみたてNISA口座は同時に持てない
- ロールオーバーの場合もつみたてNISA口座を開設できない
- 一般NISA終了後は、保有した商品を「売却」か「課税口座へ移す」
- 一般NISA口座で5年で600万円、つみたてNISA口座で18年で720万円分の非課税投資枠をゲット!
一般NISAが終了した後からでも、つみたてNISA口を始めるのは遅くはないので、ぜひ今回紹介した裏技を実践していただき、資産を増やしていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございます。