社内預金と従業員持株会ってどちらがお得?それぞれのメリット・デメリット徹底解説

 
ゆたんぽ
今年から新入社員か!そういえば研修中にこの会社には社内預金と従業員持株会があるって言ってたな。

 

ぽめこ
お得な制度ではあるんだけど、注意点もあるから今日は一緒に学んでいこっ!

 

社内預金とは?

企業が従業員の給与の一部を天引きして、貯蓄していく制度を社内預金と言います。

社内預金の最大の特徴はやはり、金利が高いことです。

通常のメガバンクの普通口座の場合は利息が0.001と限りなく0に近く、実際100万円を預けたとしても1年後利息分として帰ってくるのは、たったの100円程しか返ってきません。

ATM手数料一回分程なのでだいぶ少ないですね。

企業に就いたら強制的に入らされる制度ではなく、あくまでも従業員の任意で利用ができるので、入ろうか迷っている人は安心してくださいね。

また企業によって、この制度がないまたは、金利が違うため社内預金を利用したい方は、お勤めの会社へ事前に確認しておいた方がいいかもしれませんね。

利用するうえで注意点は、自分が勤めている企業が倒産するなどのリスクを抱えていることです。

可能性としては限りなく少ないですが、現在の日本は少子高齢化やAI参入などで働き方が変わってきていますので、リスクは視野に入れておきましょう。

また、給与所得への税金だけではなく、社内預金の利息に対しては「雑所得」とみなされ税金が掛かるので注意してください。

システムとしては基本的に満額800万円まで貯めることがき、企業ごとに違った金利で貯蓄することができます。

金利は0.5%~20%程と様々ですが、利息の計算方法には単利と複利では貯蓄額に対してのが変わってくるので注意が必要です。

 

  • 単利とは、利息でてた利益を元本に含めず、元本部分は預けた最初の金額から増えることはありません。

  • 複利とは、利息ででた利益を元本に含めることにより、利息増えるたびに元本すなわち資産が増えていきます。

 

例えば社内預金で毎年100万円を5%の利回りで運用していく場合での単利と複利の違いを見ていきましょう。

単利の場合は毎年、元本100万円に対し利息は5万円です。次の年も元本100万に対し利息が5万円と増えることはありません。

一方複利で運用した場合は、1年目は元本100万に対して5万円と単利と比べて変わらないですが、2年目からは元本の100万円に利息分の5万円が足され105万円+100万円合計205万円に利息が付きます。

最初は単利と複利では差はありませんが長期的に運用する場合は、大きな金額の差が生まれてきます。

30年間運用した場合はなんと単利と複利の差は182万円にもなります。

 

タマルWebより参照
 

 

ぽめこ
社内預金を始めるときは、金利が高いからという理由だけではなく単利か複利かも確認してみよう。
 

 銀行に比べて金利が圧倒的に良い 

 給料自動天引きで強制的に貯蓄ができる

 引き出しが比較的用意である
 

 会社が倒産した場合、預金額が戻ってこないリスクがある

 経営状態により制度が廃止になる可能性がある

 金利に対しても課税される

従業員持株会とは?

従業員が自分の務めている企業の株式を給与・賞与で定期的に購入し、運用していく制度です。

企業によって変わりますが、拠出額に応じて奨励金や配当金を得ることができます。

従業員持株会の最大の特徴は拠出金に対して、高利回りな奨励金を受け取ることができることです。

社内預金同様企業によって様々ですが、拠出金に対しての奨励金は5%~20%程になっています。

多い企業だと30%を超える企業まであるので、メリットとしてはこの奨励金は大きいですね。

また、自分で自社の株を買い付けているので、頑張らなくてはいけないとモチベーションも上がりますし、上司から見ても従業員持株会をしている人としていない人では多少評価が違ってくることもあります。

従業員持株会の最大のデメリットは、自社の株の価値が下がった時に含み損が大きくなることです。

自社の株の価値が下がるということは、業績が悪化していることにも繋がるので給与が減るなどのリスクも同時に出てきます。

さらに、個別株を買い付けていることになるためリスクの分散になっていないことも挙げられます。

 

ぽめこ
高い奨励金だけで判断するのはやめようね。
 
従業員持株会の特徴として、NISA枠が使えません
従業員持株会に加入する場合最初から企業と提携している証券会社の口座でしか運用になるため、自分で好きな証券会社を選ぶこともできません。
NISA口座は運用で出た利益に対して非課税ですが、従業員持株会は企業で定められた課税口座で運用することになるため、せっかくの高い奨励金という恩恵を最大限受け取ることができないのです。
また、株を売却したい場合、申請してからかなりの時間を要します。
これは通常であれば証券会社への申請だけで済むのですが、従業員持株会で株を売却するとなるとインサイダー取引がないかなどの審査が必要となるため、自分のタイミングで売却することができないのがネックですね。
おおよそ自分が売却したいと思ってから、申請で2~3か月は掛かることを想定してください。
 

 掛け金に対して奨励金が貰える。

 モチベーションの向上や上司からの印象が良い

 今後伸びていく企業であれば、大きなリターンが望める

 

 1度利用すると辞めずらい、辞めた場合再利用できない可能性がある

 自社株の株価が下がった場合含み損が大きくなる

 NISA枠で利用できない

 株を売却する場合や口数変更の申請が通るまで時間が掛かる。

 

社内預金と従業員持株会どちらを選ぶ?

結論、僕はどちらも利用していますが注意が必要です。

ある程度大きな金利や奨励金などメリットがある場合でも、そこへの1点張りは万が一の倒産などリスクがあるため、あくまでも資産の分散という考えでの利用をおすすめします。

少額での利用もありなので僕の場合は給与の10分の1を1:1の割合で運用しています。

今はNISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)など国で設けられたお得な制度があるので、NISAまたはつみたてNISAとiDeCoの枠を最大限活用し、生活に必要な資金が確保できるのであれば、そちらを社内預金や従業員持株会で利用する方法がいいかもしれません。

 

社内預金が向いている人従業員持株会が向いている人
企業の金利が比較的高い(複利であること)奨励金の比率が高い
給与引き落としで確実に貯蓄がしたい人自社の成長が期待できる人
NISAやiDeCoの枠を最大限活用している人NISAやiDeCoの枠を最大限活用している人

まとめ

社内預金と従業員持株会だけではなく、今はNISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)など国で設けられたお得な制度があるので、そちらも活用して資産をどんどん増やしていきましょうね。

最後まで読んでいただきありがとうございます!